人生浪漫を謳歌 ―97歳で現役の写真家―

 山本久右衛門さん、写真集・グランド北海道の出版おめでとうございます。
 思えば、久右衛門さんが74歳の1994年、私が講師をしていた「千里よみうり文化センター」の写真教室で初めてお会いしました。その後、私が主宰する「マイたうん友の会」にも参加され撮影ツアーにも多く同行。南国の沖縄・石垣島から錦秋の東北、粉雪が舞う北海道など、ツアーの参加は百数十回にも及びました。
 その間、撮った写真作品を各種コンテストに応募され、入賞通知が来るたびに楽しさが倍増、毎日の郵便が待ち遠しい程コンテストに嵌り、当初から全国的なコンテストにチャレンジ、直近では二科会写真部会友賞までも受賞されました。97歳の高齢で「二科・会友賞」は永い二科会写真部の歴史においても稀有なことではないでしょうか。これまでコンテストの入賞は、コダックの最高賞、キヤノンの自由部門大賞、JPSの奨励賞他9回、国際サロン入賞、そして二科会写真部では入選・入賞計10回で会友に推挙され、本年上記の会友賞を受賞されました。
 写真の面白さに魅せられ、コンテスト応募の醍醐味に心躍る…が、いつの間にか久衛門さんの生き甲斐になっているようです。40年前、心臓病を患われたので海外などの撮影ツアーは避け、専ら国内、それも北海道に集中して既に30数回にも及びます。ここ数年は「旅先で…も本望」とご子息が同行され、年2回北海道に通う程"北海道大好き"の久右衛門さんです。  80歳のとき「人生浪漫PartⅠ」を、90歳で「人生浪漫PartⅡ」を自費出版。そして今回の「グランド北海道」は大好きな北海道の集大成として監修させて頂きました。月刊誌フォトコンの「一生懸命フォトグラファー列伝」に掲載して頂いた㈱日本写真企画の石井聖也氏、元 国務大臣 鈴木宗男先生への橋渡しをして頂いた知床羅臼の宿 まるみの湊さん、編集を担当してくれた友人の太田健嗣郎さん、デザイン・レイアウトと印刷をして頂いたダイコロ㈱と企画部のスタッフに紙面を借りてお礼申し上げます。
 久右衛門さん、北海道大好きの写真集・グランド北海道の出版、心よりお祝い申し上げます。これからも人生浪漫を満喫して北海道を訪れましょう。
    平成29年9月吉日

公益社団法人 日本写真家協会会員
公益社団法人 日本写真協会会員
マイたうん友の会主宰
マツシマススム